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ハンマーとスクリュープレスの能力比較

ハンマーはラムの落下エネルギーのみで加圧し、プレスはすべてフレームの中の作用反作用で力を発生させるので、根本的に考え方と構造が異なります。
しかし、一般のスクリュープレスでは静加圧ではなく衝撃加圧となる為、ハンマーに最も近似した成形を行なう事ができます。この為、操作上の熟練度が不要であるとか、自動化が容易であるとか、振動公害が少ない等のメリットからハンマーからスクリュープレスへの置き換えがしばしば検討されます。
非常にラフな経験値から、以下の数式が一般的に流用されております。

ハンマーの1ton≒スクリュープレスの10000 kN

 

従って、2~10トンのハンマー程度であればスクリュープレスへの置き換えが検討できますが、それ以上のハンマーとなると、超大型のスクリュープレスが必要となり、導入コストからして現実的ではありません。
現在最大のスクリュープレスの製造実績は15000トン程度です。また、スクリュープレスでは極端な偏心荷重がかけられないので、ハンマーでは常識の数ステージでの加工は基本的に問題があります。またハンマーの様なスピードの速い繰り返し加圧はスクリュープレスではできません。
従来ロール加工して材料ボリュームを部分的に寄せ、その材料を寝かせてハンマーで加工している様な軸物は、スクリュープレスのたて置きアプセット加工に置き換えると非常にメリットがあります。
異形物、大型鍛造品ではスクリュープレスでの加工範疇から外れる場合も多く、やはりハンマーの得意分野はそのまま残り、スクリュープレスとの住み分けは存続するはずです。

スクリュープレスについて

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